医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

「断れない」、病院に従属する情けなき薬局たち

秋田県横手市で発覚した医薬分業の「病巣」

2024年8月1日号

 不正などと仰々しい表現で非難する以前の問題だ。端的に一言。 「みっともない」  この言葉が今回の事案をよく言い表しているのではないだろうか。  基幹病院である公立病院の医療従事者や職員、さらにはその家族の医薬品を、周辺薬局が服薬指導もせずに病院へ日常的に配達する——。医療機関から独立し、処方薬のダブルチェックを行う医薬分業の大義から大きく外れる「便宜」が数十年に渡り行われていた。本誌の現地取材によって、そんな事案が秋田県横手市内で発覚した。  1時間に1列車限りの奥羽本線で秋田駅から東南に1時間17分。横手市は人口約8万人超と秋田市に次ぐ県内2番目の規模でありながら、石坂洋次郎の佳編「山と川のある町」の舞台としても描かれた自然豊かな風土が特徴の市だ。「住みやすい」と一定の評価も受けてきた。ただ、こと近...  不正などと仰々しい表現で非難する以前の問題だ。端的に一言。 「みっともない」  この言葉が今回の事案をよく言い表しているのではないだろうか。  基幹病院である公立病院の医療従事者や職員、さらにはその家族の医薬品を、周辺薬局が服薬指導もせずに病院へ日常的に配達する——。医療機関から独立し、処方薬のダブルチェックを行う医薬分業の大義から大きく外れる「便宜」が数十年に渡り行われていた。本誌の現地取材によって、そんな事案が秋田県横手市内で発覚した。  1時間に1列車限りの奥羽本線で秋田駅から東南に1時間17分。横手市は人口約8万人超と秋田市に次ぐ県内2番目の規模でありながら、石坂洋次郎の佳編「山と川のある町」の舞台としても描かれた自然豊かな風土が特徴の市だ。「住みやすい」と一定の評価も受けてきた。ただ、こと近年

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence